2月中旬、新型コロナウィルス感染症の拡大におびえながらもハワイ旅行に出かけましたが、結果的には拍子抜けするほど普段通りの旅になりました。とりわけ米国入国の際の健康チェック、帰国時の関空の検疫も通常通りで、まさに水際作戦の最前線であるにもかかわらず何ら緊張感がないのは驚きでした。
さて30数年ぶりのハワイは高層ビルが増えて、昔はホテルのベランダから一幅の絵画のようにダイヤモンドヘッドが美しい姿を見せていたのにもう半分ぐらいしか見えなくなっていました。また昔はそんなに目に付かなかったホームレスが随所に増えていることが格差社会アメリカの縮図のように思われました。
どんな人がどのようにしてホームレスになってしまったのか、彼らと話をしたわけではないので私の想像に過ぎないのですが、多くは地元ハワイの原住民ではなくアメリカ本土から渡ってきた白人が多いように見受けられました。常夏の夢のような楽園ハワイにいったん住み着いたらもう二度と冬寒く夏暑いアメリカ本土には帰れなくなるのかもしれません。恐ろしい天国です。
ホテルではカナダから一足先に到着していた従姉のヨリコ、カズたち7人と合流し、ハワイ滞在を楽しみました。もっとも、楽しんだと言っても我々いとこ同士みんな60代から80代後半の高齢者で海に入る訳ではなく、食べる、昼寝をする、おしゃべりする、そしてショッピング通りをぶらぶら歩くの繰り返しです。
いつも不思議に思うのですが欧米人は、日本人は旅先でも忙しく動き回ってあれではバカンスとは言えない、とよく言います。しかし私は多数の日本人同様、同じ場所で何日も何もしないで過ごすのは苦手です。たった4泊のハワイ滞在も私には長すぎるのに従姉たちは10泊の予定でハワイに来ています。これがバカンス大国フランスともなると1か月海辺に滞在するのは当たり前というのですから、やはり休暇に対する考え方が日本と欧米では根本的に違うのかもしれません。