2020年5月20日水曜日

緊急事態宣言解除になって

新型コロナ感染症の流行にはずいぶんハラハラさせられましたが、5月も半ばを過ぎた昨今、状況は目に見えて沈静化してきました。そして北海道および首都圏4都県以外の府県では緊急事態宣言が解除となり、デパートや飲食店も再開され街に活気が戻り始めました。
ところが自治体の長やマスコミの論調を聞くと何やら人出が戻ってきたことを素直に歓迎していないような口ぶりなのが気になります。国が宣言を解除したのは、今までステイホームで経済活動、人と人との交流など国民生活が死んだようになっていた状態から目を醒まし日常を取り戻すためだったはずなのに、です。
そう言えば「3密」という東京都知事が流行らせた言葉の定義も最初は、密閉、密集、密接の3つが重なることは避けなさいということだったはずなのに、いつのまにかこれら3つのいずれか一つでもあればダメと拡大解釈されてきました。
そして岡山県知事の「岡山県に来たことを後悔させてやる」発言です。これは岡山県に限らず全国あちこちで他府県ナンバーの車が攻撃されるという常軌を逸した行為にまでエスカレートしました。ひどい例では駐車した車に傷が付けられるとか他府県ナンバーの車を写真に撮ってネットにさらすなどということも行われたようです。
そもそも政府が緊急事態宣言を発した理由は感染爆発により医療崩壊が起こることを避けるという明確な目的があってのことでした。つまり、新型コロナウイルスには今のところ有効なワクチンも特効薬もないが、病院で対処できる範囲にダラダラ流行を下げることで、遠くない将来コロナと人間が共存できるところまでもっていきたいので、国民の協力をお願いしたいという趣旨でした。
ところが真面目かつ集団同調的な国民性もあって過剰な自粛や他府県民攻撃、陽性者・医療従事者いじめなどが起きたものと思います。統計学的に見てひとまず流行は終わったと見なしていいにも関わらず、マスコミは早くも「第2波、第3波を警戒せよ」と危機感をあおってきます。

コロナとは「適当に」つきあっていかないとそれこそコロナの思うつぼ。新しい患者がぽつぽつ出ても騒ぎ立てない、第2波が来たらそのときまた対策を取るというスタンスで十分ではないかと思います。

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