ついに開催にこぎつけた2020東京オリンピック大会ですが、いざ本番の競技が始まったら連日日本チームの大活躍で、「やはり無理してでもオリンピックが開催されて本当によかった」と思います。振り返ってみると、TOKYO 2020が決まって以来、国立競技場の設計案変更、ロゴマークの剽窃騒動、森会長の女性蔑視発言による退任、コロナ禍による1年延期、さらには土壇場になって開会式の演出や音楽担当者による過去の不適切発言の発覚など、何から何までまるで悪霊にでも祟られているのではないかと思わせるぐらいネガティブな出来事が続きました。
それは壮大なページェントのプロローグ当日のセレモニー場面にまで及びました。夜8時という遅い時間に始まった開会式の様子はテレビ中継されていましたが、ちらっと見るだけで、見ているこちらが恥ずかしくなるような陳腐なものでした。歌舞伎や舞踏のつまみ食い的アレンジ、過去の映像の大写しにノスタルジーに浸るなど、私には5分と続けて見ることができない代物でした。
それでも天皇陛下の開会宣言だけは見てみようと、もう日付が変わるころ、チャンネルを中継場面に合わせたら、ちょうど橋本聖子組織委員会会長の挨拶が始まったところでした。「だれもあんたの話なんか興味ないよ」と思いつつもがまん、しかしバッハ会長の度を超したダラダラスピーチにはもはや最後までつきあい切れずテレビを消して寝ました。
そして、バッハ会長のスピーチの直後にいわゆる「天皇不敬事件」は起きたようです。翌朝その様子をYouTubeの映像で見てびっくり。天皇陛下が開会宣言を読み始めたのに、菅首相も小池都知事も座ったまま。途中で小池都知事がそれに気づいて立ち上がり、菅首相もよろよろ立ち上がりました。この前代未聞の珍事が起きた理由は何も「不敬」などという物騒なものではなく、エンドレスに続くバッハ会長のスピーチに菅さんたちも頭がもうろうとしていたからでしょう。
ともかくこうして始まったTOKYO 2020ですが、いざふたを開けてみたら意外や意外、大変な盛り上がりです。歳を取っていろんな出来事にあまり感動しなくなった私ですが、コロナで鬱々としていた気分が吹っ飛びました。スポーツには人々の心を結びつける魔力があるものですね。
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