先日NHKスペシャルで「魔性の難問~リーマン予想・天才たちの闘い~」というドキュメンタリーをやっていました。
50年前、中学生になった最初の数学の時間、タニモト先生が「これから君たちが勉強するのは今までの算数ではなく”数学”という学問です。数学以外の教科で”ガク”が付く科目が他にありますか?」と数学のみが唯一中学生に課せられた学問であることを強調されました。
すると一休さんのような頓知少年キタムラ君が手を挙げて、「先生、音楽があります!」と言い放って、謹厳実直、超堅物人間のタニモト先生を苦笑させたものです。
タニモト先生という立派な教師に恵まれながら私は根っからの数学音痴でとりわけ高校時代、数学の授業は拷問でした。しかし近年小川洋子の「博士の愛した数式」がベストセラーになりまた映画もヒットして、個人的にもときおり数学ネタの本など買って読むようになりました。”学問”でない数学は案外おもしろい!
ドキュメンタリー、「魔性の難問」では整数論の中でももっとも魅惑的な素数の不思議な性質について、「リーマン予想」が証明されれば宇宙の謎が解け、神の設計図も分かるはずだと数学と神の接点にまで触れていました。なにやら素数には「ムー大陸」の謎に通じるおもしろさがあるようなのです。2009年はリーマンが素数に関する問題を提起してちょうど150年目に当たっているのでNHKもこのようなスリリングな番組を作ったのでしょうが、皮肉にも今年世界は別のリーマン問題に悩まされました。
アメリカ発のリーマンショックの大波をかぶった日本では経済の破綻、放火殺人事件、覚醒剤汚染、東西の女詐欺師による大量殺人疑惑と暗い話のオンパレード、海では大型フェリーまでひっくり返りました。自民党政権もしかり。
素数の謎が解ければなぜ2009年がこんなにも騒々しい年であったか解明されるのでしょうか。17年ごと、あるいは13年ごとに大発生する素数ゼミの謎が解明されたように。
0 件のコメント:
コメントを投稿