2016年4月27日水曜日

大病院受診と紹介状


いままでも大学病院や500床以上ある大病院を紹介状なしで受診すると特別料金を取られていましたが、厚生労働省はこの4月から最低でも5000円、再診時には2500円徴収するよう求めています。
今日(4月中旬)、大学病院(倉敷市)に今年度になって初めて行ってみました。いつもは満杯の第1駐車場を避けて遠い第2駐車場に車をとめるのに今日はどちらも「空」のサインが。病院の中に入ったらいつもの混雑感がありません。受付も採尿、採血もスムーズ、ほとんど待ち時間がありませんでした。
11時の診察予約時間まで1時間半もあったので院内のカフェでスマホをいじりながら時間つぶしをしていたら携帯に電話が。病院からの呼び出しでした。「すぐに診察室へどうぞ」。いつもなら予約時間が過ぎてさらに1時間ぐらい待たされるのに今日は逆に30分も前倒しです。会計支払い、投薬も待たされることなくあっというまに帰宅できました。
 今日、たまたま空いていたのかどうか分かりませんが、私には4月からの紹介状なし受診の5000円徴収が効いているのではないかという気がしました。
 しかしながら大学や大病院が敷居を高くすることは患者にとって、また病院にとって果たしていいことなのか、はなはだ疑問です。町の診療所で診てもらっている患者が内心「この先生の見立てを信じていて大丈夫だろうか?大きな病院でちゃんと診てもらいたいので紹介状を書いてほしい」と思っても言いだしにくいものです。
 また、内科、整形外科、眼科、耳鼻科などの診療所はあちこちにありますが、泌尿器科、皮膚科、神経内科、心療内科、精神科などのクリニックはそう多くはないのでたいていは最初から大きな総合病院を受診せざるをえません。こんな場合でも初診時だけでなく再診時にまで付加料金を要求されるのでしょうか。

 また大病院にとって大切な患者は重症患者ばかりではありません。風邪の症状や腹痛で来る患者こそ研修医や新米の医療スタッフの訓練にぴったりだと思います。軽い症状のなかに隠れているかもしれない危ない病気を見つけるトレーニングは教育機関としての大学病院の使命では? また軽い症状の患者を大量にこなすことは病院経営上そう悪くない話のように思えますが……。

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