1泊2日で東京に行きました。2月大歌舞伎の千秋楽を見るのが目当てでした。高麗屋三代同時襲名披露では松本金太郎改め市川染五郎の初々しい口上には親でもないのにとても誇らしい気分に。将来の看板役者の門出に立ち会え大満足でした。ところが翌日帰岡しようとして……
学生時代の4年半を東京で過ごしたので、とりわけ新宿駅界隈は学生時代に培った土地勘が働くと思ってきたのに、今回はあの迷宮新宿駅で立ち往生してしまいました。東京での用事もすべて終わり、さあ岡山へ帰ろう、と紀伊国屋本店を出ながら迷いました。羽田からシニア料金でJALかANAで帰るか、割高だけれど無難な新幹線にするか悩み、とりあえずは羽田空港までバスで移動しようと思いました。
ところが新宿駅東口から西口に行くことができません。JRや小田急、京王線の入り口はあるけれど東西連絡通路は発見できませんでした。そこで西口の空港バス乗り場でなく、南口甲州街道を越えたところにある総合バスターミナル、バスタに向かいました。ところが地上4階にあるバス発着場にすんなりいけません。たったふたつしかない遅いエレベータでともかくターミナルにたどりつき乗るべきバスを探しました。空港バスなんてしょっちゅう出ていて乗ってから運賃を払えばいいと思ったのですが、これが大違い。窓口に並んで切符を買うか自販機で買うめんどくささ。自販機を操作したら空席が3便後(約1時間)までSold out。
「やってられない! やはり新幹線にしよう」。バスタからJR新宿駅へまた遅いエレベータでいらいら移動。JRの券売機で岡山まで自由席切符を買いました。最終の岡山行きに乗ればいいのでとりあえず新幹線の時刻表をもらっておこうと思い、JRの窓口係員にお願いしました。
-新幹線時刻表をください-
-どの新幹線ですか?-
-東海道・山陽です-
-ここはJR東日本の駅です。東海道・山陽新幹線の時刻表はありません。東京駅で言ってください-
発狂しそうでした。券売機ではちゃんと東海道新幹線の切符が買えたじゃないか(怒)。迷路でしかない歪んだ立体空間の駅、なわばり意識丸出しのJR各社。奇怪で不便きわまりない巨大駅。新幹線が東京駅を離れた瞬間深い安堵感を覚えました。