2018年9月22日土曜日

雨がよく降ります

週末外国人観光客が激減した大阪にきました。ビジネスホテルの眺望のない部屋の窓から激しい雨の音が聞こえてきます。何だかいい感じ!昔見たフランス映画のワンシーンを思い出します。たしかアラン・ドロン主演の「サムライ」。殺し屋稼業の一匹狼のアラン・ドロンがねぐらにしている安アパートに帰ってくる。外は雨、トレンチコートがカッコいいのです。ドアを開けて部屋に入ると飼っているカナリアがかごの中で落ち着かない。とっさに異変を感じピストルを取り出します。別の殺し屋が留守中に忍びこんでアラン・ドロンが帰ってくるのを待っていたのです。間髪入れず侵入者を始末し、殺し屋は追っての刑事たちをパリの複雑な地下鉄網を乗り継いで撒いて、次の殺しのターゲット依頼を受けている女性ピアニストが働くラウンジに近づく、、、ピアノを弾いている女は殺し屋の接近にたじろぐ。実は殺し屋はこの女に好意を寄せていたのだ。殺し屋は100発100中のピストルの狙いを定める。銃声がラウンジに響き渡る・・・

そのアラン・ドロンもいまや82歳のおじいさんになってしまいました。先日BSで特集をやってたのを録画しました。60年代は面白い映画であふれていましたね。

もう一度、プーシキン美術館展、プラド美術館展をつかの間の静けさを取り戻した大阪・神戸で見て帰ります。

2018年9月14日金曜日

早くも関空復活

前回このコラムで「危なっかしい関空」と書きましたが、それから10日間が経過し本日(914)1ターミナルも部分的ながら搭乗業務を再開しました。空港が発表した国内線、国際線の発着予定を一瞥した印象ではほぼ以前の空港機能を取り戻した感があります。鉄道も当初予定よりかなり早く、今月21日には運転を再開できる見通しです。
この復旧スピードを“早い”と思うか“遅い”と感じるかは、人それぞれでしょう。しかし年に何回かしか関空を使わない私は「えっ?もう元に戻ったの?」という驚きを覚えたのが正直なところです。台風によって一瞬で壊れた空港が瞬く間に復活するのを見ていて、空港の強靱化は必須であるにせよ「どんな災害にも大丈夫な空港を作ろうとする」よりも「壊れても迅速に復旧させるだけの資金繰り、技術、シミュレーション、システム等があればそれでOK」と考える方が無理がなくまた現実的であると感じました。
というのも関空を始め近畿地方に未曾有の災害をもたらした台風21号が北海道に達したその夜、北海道南部で震度7の大地震が起き、全道が停電(いわゆるブラックアウト)するという非常事態に見舞われました。このように日替りでメガ・ディザスターが襲う日本列島にあっては自然災害に力業(ちからわざ)で抗うことにはおのずと限界があります。
そういえば千年の都京都や世界一平和な大都会だった江戸の町は繰り返し大火に遭ってきましたが、その都度より美しく町並みが再建されてきた歴史があります。紙と木で作られた家屋は簡単に燃えてしまうけれど建て替えも早いものです。それに引き替え地中海沿岸地方にあちこち残る古代ローマ時代の都市の廃墟は今も廃墟のまま。家屋、上下水道、大浴場や劇場などすべてが石でできた古代ローマの遺跡を見ると、石造りの建造物は強固な代わりにいったん廃墟になればその場所での再建は不可能であることを現代に伝えています。柳に風の日本とは大違いです。
現代では鉄とガラスとコンクリートでできた建造物が大きく破壊されてもテクノロジーと十分な資金があれば比較的短期間で再建されることは今までも経験済みです。地震や台風の襲来を過度に恐がることもないな、とほぼ復活した関空の映像を見つつ頼もしく思いました。

2018年9月12日水曜日

タクアン大根

双葉が出そろいました。畑が狭いので他の種類の大根は作れません。漬物用といっても大根には変わりないので間引きながら食べる予定です。タクアン用に収穫する目標は30本くらいです。

2018年9月5日水曜日

危なっかしい関空

台風21号が直撃した関西国際空港は開港以来という甚大な被害を受け、3千人もの利用客が空港ロビーで身動き取れなくなりました。翌日になってやっと高速船とバスによる島外への脱出ルートが確保されました。空港ロビーで不安な一夜を過ごした方々には心より同情いたします。停電と空調ストップ、旅程を中断させられたあせりやいらだち、情報不足は大変なストレスをもたらしたと思います。閉所恐怖症の人でなくてもあの状況では頭が変になりそうです。
空港に閉じこめられてしまった3千人もの人々に対してネットでは同情の声はあるものの大半のコメントは「台風による欠航は予想されていたのになぜ空港に行ったのか?」と非難するものでした。今回の件に限らずネット社会は水に落ちた犬を棒でたたく人であふれていますが、だれもまさか空港のロビーで立ち往生する運命が待っていると分かって行動したわけではありません。
あの日(94日)空港は閉鎖されていなかったし、コンビニなど空港内の店舗、ホテル等は通常営業していました。国内線各社は早朝から欠航を決めていましたが国際線の運行状況はネットでも分かりづらいものです。とりわけ外国の航空会社に関しては電話で問い合わせようにもそもそも電話窓口が不明瞭、あっても日本語対応していなかったり、オペレーターも非常事態の際の運行状況なんて正確には把握していません。そんな場合は空港のカウンターまで行ってそこで案内を聞くなり、代替サービスの手配をお願いするのが一番確実です。「とりあえず空港まで行ってみる」は基本的には正しい行動だと思います。
しかしながら、この法則は陸上にあるふつうの空港について言えることであって、関空やセントレアのような海上空港については話は別です。人工島は台風の直撃を受けたり巨大地震や津波に襲われればたちまち逃げ場のない地獄と化すことは旅行者も常に意識しておくべきでしょう。

ちなみに同じ近畿圏にある神戸空港は今回の台風による建物や滑走路に対する被害もなく、台風が通過した4日の夜にはもう航空機の離発着を再開していました。関空は国内線専用の神戸空港に比べはるかに重要な空港であり、テロだけでなく自然災害にも抵抗力のある強い空港に早急に改良すべきと感じた次第です。