2020年11月11日水曜日

米大統領選、その行方

いろいろなことがあったアメリカ大統領選挙は民主党のバイデン/ハリス組が現トランプ/ペンス正副大統領を制したことを受けて、年明け1月20日にはバイデン政権が誕生するという運びになりました。

しかしながらトランプ大統領はいまだに負けを認めずありとあらゆるどんでん返しの方策を連発しています。こうしたトランプの姿勢は世界の良識派の人々のひんしゅくを買い、実際、アメリカ国境線からほど近い町に住んでいるカナダ人の従姉に言わせれば「ドラマチックだけれど、もううんざり、疲れるわ」ということのようです。日本のマスコミもバイデンの一方的な勝利宣言以降は「トランプは往生際が悪い、見苦しい」との論調が目立ちます。

複雑怪奇なアメリカの大統領選出手順がどのような結末をもたらすのか、日本の明日とも深く関わるイベントの結末を見守っていきたいと思います。私はトランプが自分の劣勢に民主党の陰謀が働いていると公言していることをむげに批判しません。むしろ簡単に往生際が悪いなどと情緒的な風潮で大切な大統領選の結果をいいかげんにしてしまうのはアメリカ合衆国の将来に長く禍根を残すことになることを心配するからです。

大統領選直後経済の分野ではニューヨーク・ダウが1日で1200ドルも高騰し、日経平均もバブル崩壊後の最高値更新という思いがけない事態が進行中です。冬が近づきコロナ感染者数が最初の流行をしのぐ勢いで日本も含め世界中で急増しているなかでの株高です。株高の直接の火付けになったのはファイザー製薬が開発していたコロナワクチンが実用レベルで有効であることが発表されたことによります。

しかし、このよろこばしいニュースもトランプさんに言わせれば「トランプ政権下で開発が進んだ手柄を民主党が奪った」とその発表の時期にバイデン側の陰謀があったのでは、と不満たらたら。もちろんバイデンならずとも民主党支持者やリベラル派の人々に言わせれば「コロナで24万人もの犠牲者を出した無為無策のトランプがよく言うよ」ということになるでしょう。

この先、株高もコロナも世界情勢もどこへ行き着くのか、大統領選の結末同様、断定的なことは誰にも分かりません。万事いい結果になることを祈るばかりです。

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