1.マコモタケ
台湾や中国の秋の食材のひとつにマコモタケがあります。濃厚な中華料理の中でマコモタケを使った一品はあっさり味で季節感たっぷりのヘルシー食材です。このマコモタケ、その親は日本を含む東南アジアの湿地帯でごくふつうに見られるマコモというイネ科の大型水生植物であり、この植物にクロホ菌が感染すると茎が膨らんで柔らかくなることに昔の中国人が目をつけたものです。
しかし世界の珍味が集まる日本でなぜかあまり話題にならないこのマコモタケ、最近村おこしの特産品としてあちこちで栽培・販売されているらしいことをネットやテレビの地元情報番組で知って以来その存在が気になっていました。
先日たまたま立ち寄ったブルーラインの「道の駅」一本松展望園で地元産のマコモタケをついに発見! よく太ったものが4,5本入りで300円と珍味にしてはお安く早々購入しベーコン巻にしてバターでソテーして食べました。いくらでも食べられそうな秋の味覚でした。生でも食べられるぐらいクセのない食材で炒め物や天ぷらにしてもいいそうです。
2.珍果ポポー
北米原産で明治期に日本に導入された温帯落葉果樹のポポーですが、昭和30年代ある種、ポポーブームのようなものがあり農家の門先などによく植えられていました。
初夏、大きな葉っぱが広がるとまもなく紫色の花を咲かせ、やがて9月ごろにはアケビに似たポポーの実が熟します。その味は、人いわく、バナナとマンゴーをミックスしたような甘くとろけるトロピカル味! 珍しい果物なので、昔の人はポポーのことをわざわざ“珍果ポポー”と呼んでいました。
インターネットの通販サイトを見ると日本中でひとつかふたつの果物商が9月限定で生のポポーを販売しています。しかし今やどこのスーパーでもいろんな熱帯果樹があふれています。ミカンや柿しかなかった子供時代に胸が高鳴った“バナナとマンゴーのミックス味”という殺し文句はすっかり威光を失い、めんどうな通販にまでは手が出ません。
それでも庭に優美なポポーの木があればそれだけで庭がエキゾチックな趣を帯びてきます。庭先に実るポポーは今でも十分“珍果”と呼ばれるだけの存在感があります。
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