2017年3月8日水曜日

上海中心(上海タワー)

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中国の正月である春節が終わって航空運賃が一年の中でもっとも低いこの時期、春秋航空の高松上海便チケットが捨て値で売られているのを見て衝動的に上海に出かけました。
特に何か用事とか観光目的があった訳ではありません。本当に暇つぶしの旅でしたが、今回初めて世界第2の高さ(632m)を誇る上海タワーにのぼってみました。タワーといってもスカイツリーのような電波塔ではなく、オフィスやホテルなどが入居している超々高層ビルです。
まるで龍がくねりながら天に向かって飛翔するかのようなイメージのビルは遠くから見ても異彩を放っています。まさに昇り龍中国を象徴する外観です。訪問した日は日曜日で天気もよくさぞかし見物客でごった返しているかと思いきやそうでもなく、チケットもすぐ買えました。パスポートの提示を求められましたがシニア割引にしてくれました。それでも日本円で約2千円。ふつうの中国人にとって安くはない入場料です。
119階の展望台までわずか55秒で到着するエレベータは三菱電機製ということですが、何事につけ日本の先進的なイメージが人民の目に触れるのを嫌う国策のせいか、世界最速エレベータの操作パネルのどこにもMitsubishiの文字が見当たりません。よくよく探してみたら足許の目立たない場所に小さな文字で記載していました。もし私の推理が当たっているなら、“偉大な中華民族”を標榜している割には政権の小物っぷりがイタい中国です。
高さ552メートルの展望台フロアーに出ると一瞬めまいのようなものを感じました。そしてガラス窓の外というか眼下を見ると既存の超高層ビル群がジオラマのように地面にへばりついて見えます。期待していた遠景はというとこれが残念。晴天にも関わらず大気汚染がひどく全体的にぼーっとかすんでいます。

それにしても土地の広い上海になぜこんな高いビルが必要なのか不思議です。地上500メートルのオフィスやホテルで働いたり滞在して不安はないのでしょうか?地震はあまりない上海ですが、9.11テロのような事態が起こらないとも限りません。事実エレベータに乗る前のセキュリティチェックの厳しさは空港並でした。一度は行きたい場所でしたが二度はけっこうと思いつつ下りエレベータに乗った次第です。

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