4月は桜を求めてあちこちよく出歩きました。家で一人ぽつんと行く春を眺め暮らすのは精神衛生上よくないという危機感があったからです。旅に出れば何かしら新しい出会いや発見があるものですね。鳥取県の倉吉市を皮切りに京都と大阪に2回、愛媛県松山市と道後温泉、そして岡山の後楽園と忙しく動きました。
松山では日が暮れてから道後温泉に出かけてみました。道後には今までも数回行ったことがありますが、あの有名な道後温泉本館の中に入ったのは今回が初めてでした。浴槽は思っていたより狭くその上深いのでゆっくりのんびりくつろぐのはちょっと無理という感じでした。
一度は入浴体験すべき、しかし二度はけっこうと言ったら道後の人に叱られるかもしれません。入浴中の地元のお年寄りが観光客をつかまえて説教しているのを聞くと、「この湯に朝晩浸かればどんなガンも自然と治る」そうですから。
早々と温泉から出てラーメン屋に入ったらカウンター席に白人の2人連れが座っていました。2人はフランス語で会話していたので、勇気を出して「フランスから来られたのですか?」と声をかけてみました。フランス人ではなくベルギー人夫妻で、レンタカーで西日本各地を回っているとのことです。山陰を観光したあと岡山に行くというので、私が後楽園をご案内する約束をしました。
そして4,5日後、岡山では桜もほぼ終わってしまったのですがベルギー人夫妻と再会し、いっしょに後楽園を見て回りました。2人はこの庭園が江戸時代に造られた大名庭園であることなど日本の歴史や風土についてある程度勉強したうえでの来日であることが感じられました。
こうして、いわば押し掛けボランティア観光ガイドをして感じたことは、日本は今、有史以来最高に世界中の人々から注目されているという事実です。確かに日本は訪れるだけの価値がある国であることは、このベルギー人夫妻のようにじっくり日本を見て回っている観光客の熱の入れ方からも感じられます。
今まで日本の伝統、歴史、文化は主として日本人によってつくられ、守られ、研究されてきたのですが、今後はいろんな分野で外国人が大きな役割を果たす時代に入ってきたという気がします。ちょうど相撲という日本の伝統文化が外国人力士に支えられているように。
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