2019年4月3日水曜日

新しい元号が発表された日

41日、新元号の「令和」が発表された日、私は朝からテレビをつけっ放しにして、私の年齢ではもう2度と見ることができないであろう改元の一連の手順を興味深く拝見しました。今上陛下が譲位を表明されたのが2年半前ですから月日の経つのは本当に早いものです。
最初の中継は有識者による「元号に関する懇談会」からでしたが何と言っても目立ったのは千葉商科大学の宮崎緑さんのぶっ飛んだ衣装でした。まさか皇室の祖先とも言われる卑弥呼のイメージを再現してみようという宮崎緑先生の遊びごころだったのでしょうか。元祖女性ニュースキャスターとして活躍していた若き日の彼女は、阪神大震災のときも豪華毛皮をまといハイヒールで焼け落ちた瓦礫の上に立って現場中継したという武勇伝の持ち主で、正直言って安倍総理が重用する女性は、例えばアッキー、稲田朋美などなかなか不思議な面々が多い。
同じく女性の有識者メンバーである林真理子さんは常日頃の目立つこと大好き人間を返上し、場をわきまえてか何の変哲もない地味な格好で出席し、宮崎さんとは好対照でした。林真理子さんは週刊誌の連載エッセイでしばしば彼女の高額な講演料を自慢しています。そしてその講演料を惜しげもなくその場で最高級の着物とグルメに使ってしまうというギャラントな美意識を恥じることがありません。立派なものです。その海千山千の林真理子さんを差し置いて、宮崎緑先生が全然似合わない着物を勝負服に選んであの場に登場したのはあっぱれというか向う見ずというか、やはり歴史的な謎でしょう。
そして衆参両院正副議長の意見も聞き終え閣議で決定された新元号が菅官房長官から発表される瞬間がきました。民放各局も当然ライブ中継するとはいえ、こうした歴史的瞬間はやはり皆様のNHKで見る方が何かいいような気がして私もチャンネルをNHKに合わせました。平素冷静で感情を表に出さない菅さんがわずかに緊張し、また興奮を抑えている様子が画面から伝わってきます。ところが予想外の悲劇が起きました。
 菅さんがさっと掲げた額が何としたことか手話のワイプに被って見えません!絶対失敗してはいけない中継なのにこういうときに限って歴史的大チョンボが発生するものです。でも微笑ましい事故だと思います。煮ても焼いても食えないお堅いNHKに思わず親しみを感じた瞬間でした。

(令和の卑弥呼)

(富、名声、家族、欲しいものはすべて手に入れた、美貌だけを除いて、とかつて豪語していた林真理子氏)



2 件のコメント:

Unknown さんのコメント...

林真理子は並み以下の作家だと思いますし、山中教授も呼ばれたからいって「元号」とかいうやっかいな問題に顔を出すべきではなかったと考えます。かって週刊文春の発行日を待ちわびていたわたしが好んでいたコラムは高島俊男の「お言葉ですが・・・」であって、同じ文春に連載されていた林真理子のコラムではありません。
その高島俊男に元号についての意見を聞くならば、適切な回答が返ってきたはずです。でも彼は政府が主宰するそんな委員会の一人にはならないひとだと思っています。

Ninelives さんのコメント...

「識者」という言葉自体が胡散臭いです。昔はこういう会議の常連に毛利さんがいて、肩書きはおじいちゃんになっても常に宇宙飛行士、口上は決まって「宇宙から見る地球は・・・」。 毛利さんの宇宙とは地上すれすれの軌道でした。山中先生もすっかり毛利さんになってしまいました。