2021年4月11日日曜日

醍醐桜見物にマイカー規制を

長年岡山県に住んでいながら、いままで一度も県北の真庭の山中にあるという醍醐桜を見に行ったことがありません。どんなところにどんな姿で樹齢千年のその大桜は立っているのかずっと気になっていました。ところがこの春ついに長年の夢を実現すべく、地元新聞に満開したとの記事が掲載された直後の月曜日、マイカーで出かけました。

北房インターを降り、案内標識に従って山の方へ向かっていくと、下諏訪神社のところに駐車場があり、係りの人が観光客の対応をしています。「ここから先、Uターンはできません」という看板が何か所かありました。しかし醍醐桜までまだ2キロメートルはあるとのことなので、少々の渋滞は覚悟の上で「ここから先」の一本道に突入してしまいました。あまりに軽率な判断でした。

すぐに延々続く渋滞が目に飛び込んできてにっちもさっちもいきません。5分ほど止まってはまた2~3メートル動くような状態がたっぷり2時間続きへとへと。途中で一瞬めまいのようなものを感じました。「このまま気分が悪くなって車を運転できなくなったらどうしよう? この状況から逃げ出す手段は全然ありません。絶望感のみ。トイレは途中1か所簡易トイレが道の端に設置されていますが、衆人環視のもと車から離れてトイレにいくのは勇気がいることです。「これなら下諏訪神社のところに車を止めて歩けばよかった」と悔やんでも後の祭り。

それでも遂に車窓から山のてっぺんにそびえ立つ醍醐桜の立ち姿が目に入ってきたときは感動しました。しかしもはや車を駐車場に停めて桜を見る気力は消え失せてしまって、一刻も早くこの状況から逃げ出したくなり、桜は見ないでそのまま帰りの一方通行の山道を下りました。

真庭市が今の方式を採用しているのにはそれなりの理由もあるのでしょう。しかしながら地元集落の人々の生活と安全、見物客のことを考えたら早急に花見シーズンには日中だけでもマイカー規制をして、マイクロバスやジャンボタクシーで観光客を運ぶ方式にしてもらいたいと強く願います。何事にも規制を受けるのは抵抗があるのは確かなのですが、私のように高をくくって進入してしまい失禁寸前の恐怖の体験をするよりはるかに楽しくゆっくり天下一の醍醐桜を楽しめると思います。




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