国道2号線を車で走るときいつも恐怖を感じるポイントがあります。岡山市南区妹尾西交差点と古新田交差点の間にある低い丘陵は高尾(たこう)と呼ばれる地域ですが、2号線はその丘陵の切り通しを突っ切っています。問題の恐怖のポイントとはまさにその切り通しの上空に架かっている長大な道路橋のことです。
この道路橋は昭和40年ごろ国道2号線(通称バイパス)が開通したとき、もともと高尾山の中を通っていた細い林道を維持するために設置された鋼鉄製の構造物ですが、年々橋の土台や本体の錆が拡大し、もともとはベージュ色だった橋が今では全体的に真っ茶色になっています。
その下を通過するとき、とりわけ2号線バイパス名物の朝夕の大渋滞に引っかかって車が進まないとき、私はいつも「ある日突然大地震でも起きてあの巨大な道路橋がこちらに向かってワリワリ・ドッサーンと倒れて来たらもう最後、助かるすべはない」と妄想します。
実際この目で阪神大震災(1995)発生当日、倒壊した阪神高速道路を目の当たりにしたこともあるし、外国での道路橋の崩落映像を見たり、中央高速笹子トンネル天井板落下事件(2012)の痛ましい映像を見るにつけ、国やNEXCOがちゃんと管理しているはずの道路でも、いつ何時“想定外”の事故が起こりうることは想像に難くありません。まして日常的に私を悩ましている道路橋のひどい劣化とメンテナンス皆無の実体はだれの目にもはっきり分かることです。岡山国道事務所の職員の方々も日常的にあの橋の下を通っておられるはずで気づかない事案ではないと思います。
この歩道橋の近くに住んでいる私の実感ではもはやだれも使っておらず、場合によっては撤去という選択肢もあるのではないでしょうか。本当に考えてもらいたいものです。もし車が渋滞しているときに倒れてきたら死傷者は数十人を下らないし、長期間国道2号線が通行止めになり大惨事です。
とにかく私の不安と憂慮をこのようなコラムに書いて満足するのではなく、近々岡山国道事務所に連絡して、見解なり対策案をお伺いしてみようと思います。なかなか動かないようにみえる行政も、これまでの経験から言って、市民からの要望や提案に対しては案外前向きにしかも早急に取り組んでもらえるものです。
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