2008年7月12日土曜日

岩井志麻子 (2005年2.1号)


 今、岡山生まれでもっともエネルギッシュな創作活動をしている人と言えば、ホラー作家「ぼっけえ、きょうてえ」を書いた岩井志麻子さんをおいて他にないと思います。

 旺盛な執筆活動に加え、新聞や雑誌社のインタビューに応じ、テレビにも積極的に出演。妖艶な口元から常に過激な発言が飛びだしてきます。

 先日、TBSの人気番組「金スマ波瀾万丈」で彼女の生い立ちから今日までを再現ドラマ仕立てでやっていました。

 まだ本格的にデビューする前、岡山で夜中ひっそりと小説を書いていたら、突然「夜食をもってきたので食べてください」といって風采のあがらない男(再現ドラマですが)がオムライスを置いていく。私はてっきりストーカーにまとわりつかれた話でも展開するのかと思ったら何と彼女はその男と結婚し、二人の子供までもうけるのです。

 番組ではTBSの安住アナウンサーとともにソウル、サイゴンを訪れ、岩井さんの男友達も紹介されていました。その男達というのが地元のセレブというわけではなく、ホテルの従業員やレストランのボーイとかなりお手軽。「エロいことを書いていても生きていくことができることが分かりましたわ」と番組を締め括っていました。

 岩井さんの虚栄心など入り込むすきのない、ナチュラルで才能豊かな生き方を見ていると、ふとマラソンの有森裕子のことが頭に浮かびました。

 「マラソン選手の地位を向上させるためには結果を出してみせる以外ない」といって、バルセロナとアトランタでともにメダルを取りその後の女子マラソン黄金時代を切り開いた有森のたくましさ。

 岡山の女性はほんとうにぼっけえ、きょうてえ。金持ちの御曹司と結婚して「勝ち犬」の仲間入りしたなどというレベルの低い話は岡山では通用しません。


 

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