2018年7月11日水曜日

岡山県立美術館、ポーラ美術館展

気分転換のため岡山県立美術館にて開催中のポーラ美術館展を見て来ました。シニア料金1100円、8月26日まで。
モネ、ルノワール、セザンヌ、ピカソ、ブラック等々、素晴らしい作品群でした。
私が一番好きなセザンヌが5点もあり、近くでこうした泰西名画を見る機会をもうけてくれたポーラ美術館と県立美術館には大感謝です。

先月この県立美術館に来たとき、地下展示場に比べ2階展示場が蒸し暑く、明らかに作品に悪影響があるような気がしたので、例によって係員にその旨、伝えました。すると指定管理人の某大手建設会社社員とおぼしきお姉さんが「同じように温度設定してますが、どうしても2階は暑くなります」と反論。私は「そうであるからこそ2階の空調は低めに設定して作品を保護し観客にも快適に観賞してもらわないといけないんじゃないですか?」と言い残して帰りました。すると今日は2階も地下同様快適じゃありませんか!言ってみるものです。

政府のバカな省エネ政策で役所も図書館もとても不快な環境になっています。困ったことです。


今日もひとことスタッフに言いました。せっかくのセザンヌの1枚が右に傾いているのです。わずかな傾斜ですが見た途端傾いていることに気付きました。学芸員に必ず伝えて下さい、と言って美術館を後にしました。

私も古希の老人になり、細かなことが気になり作品本来の魅力を堪能できなくなりました。「本位を楽しまず」の老境ですが、クレーム3回に1回ぐらいは聞きとげられます。文句を言うのは太古から老人のお仕事です。

「本位を楽しまず」三島由紀夫、天人五衰より。永遠の若さを誇る天使にもやがては老衰の兆候が宿るようになる。無邪気に物事を楽しめなくなるのもそのうちのひとつ。

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