2018年8月31日金曜日

水害被災地、スマホデータ量無制限

携帯電話通信費を抑えるために契約データ量をま2ギガにしています。家ではwi-hi 接続にし動画を見たいだけ見ていますが、時々wi-hi をオフにしたままYouTubeたど見ていてあっという間に契約ギガ数を使いきり、翌月1日まで超スローな送受信にされてしまうのが常です。追加ギガなど絶対購入しません。
ところが8月も10日ほど残した時点で契約ギガ数を突破しているのに、動画がいままでと同じように見られるので、不審に思い、ドコモに電話してみました。オペレーターいわく、岡山県は被災地指定地域なので8月いっぱい通信速度をしていません!だと。こういう有用な情報はもっと早く気づくべきでした。せっかくの無料ギガが使えるのが月末のたった1日だけなのが悔しい。
政府は携帯電話事業でぼろもうけしている業界に4割の値下げが可能と政治圧力をかけていますが、ドコモに限らず公共料金が家計を日常的に圧迫するパターンが確立しています。ゆゆしいことです。

2018年8月29日水曜日

高濃度フッ素入りハミガキ

昨年カナダとイタリアに旅行した際に現地で入手したチューブ入りのハミガキを記念に自宅まで持ち帰りました。ごくありふれた普通サイズのハミガキで、日本で使っているものと特に変わるところはありません。
使い残しのハミガキなんか空港のセキュリティ・チェックでトラブルのもとになるだけなので現地においてきてもよかったのですが、貧乏性の私はまだ使えるものをポイと捨てることなどできません。イタリアにいっしょに行った友人などは旅のガイドブックや洗濯物なども帰国前に「はい、ご用済み」とばかり無慈悲に捨てます。バチ当たりです。
さてカナダから持ち帰ったハミガキは滞在中泊めてもらった従姉妹が私のために用意してくれていたものでP&Gの「クレスト」。またイタリアで調達したものはホテル近くのスーパーで買った「コールゲート」ブランドの商品でした。
最近になって、ともに愛用しているこれら外国製のハミガキにある共通点があることに気づきました。それはフッ素の含有量が日本の通常のハミガキより多いということです。日本では従来1000ppm未満のものしか認可されていませんでしたが、20173月から1500ppmまでのものが市販されるようになりました。スーパーやドラッグストアでよく見かけるのは1450ppmの商品で、“薬用”とか“高濃度”と表示してあり、6歳未満の子どもには使用させないこと、という注意書きもあり従来品との違いを強調しています。
ところがカナダから持ち帰った「クレスト」に表示されたフッ素濃度0.243%ppmに換算すると2430ppmになり相当高濃度です。6歳以下の子どもが使用する際は豆粒ほどの量に限ると警告していますが禁止はしていません。イタリアから持ち帰ったものは1450ppmで、この濃度は日本の新基準と共通しています。

また、スウェーデンでは驚いたことに5000ppmの市販品まであるそうで、欧米諸国は高濃度のフッ素を恐れることなく虫歯予防に積極的に取り入れてきたことがうかがえます。フッ素添加の効果なのか、欧米人は甘いものをよく食べている割には虫歯の人が少ない気がします。私の子ども時代にこうしたハミガキがあったら、この年になって後から後からインプラント手術を受ける金銭的、肉体的恐怖もなかったろうに、と残念至極です。

2018年8月24日金曜日

庭にマムシ出現

秋口にはマムシが子どもを産む時期なので動くものには何にでも噛みつくので特別用心せよ、と父がよく話してくれました。

今日の午後、屋根の上で干していた桑の葉が風で飛んで庭に散乱し、回収していたときのことです。側溝に土が溜まりいつも湿っているので草が生い茂り、蛙もそこで大繁殖しています。その草の上にも桑の葉が何枚か落ちていたので拾おうとしてびっくりドンキー! なんと中ぐらいのサイズのマムシがいるではありませんか。背中の銭型模様と三角形の頭がマムシの証拠。それにふつうのヘビは人を見ると逃げますがマムシは逃げません。しかし草が繁っているので見失いました。動物の殺生がきらいな私は放置すべきか駆除するか迷いました。こんな自転車置き場の横にマムシがいるとなると夜自転車で帰って来て踏みつけがぶりとやられたらもうお仕舞いです。119番できれば助かるかも知れませんが後遺症が残るでしょう。

とにかく目の前の事態に決着を着けなければなりません。そこで水道のホースから水を勢いよく出してマムシを隣家に放逐しようとしたら大胆不敵にも溝から出てきてコンクリートの上でとぐろを巻いてこちらを睨んでいます。ホースの水圧でマムシを溝に追い込み、一旦その場を離れて金属製の三角ホーを片手に溝の草を剥ぎ取っていたらくだんのマムシがまた出てきました。生け捕りにして山奥に捨てられればいいのですが、コンクリートの擁壁に押し付けたもののなすすべもありません。

夏目漱石の夢十夜に出てきそうな緊迫の膠着状態がしばらく続いたのですが、右腕にひときわ力を込めてコンクリート壁にグリグリ押し付けました。私はまだ動いているマムシを三角ホーの先に引っ掛け、20メートルほど離れた草むらに投げ込みました。あとは自然にお任せです。しばらくは棒キレを見てもビクッとすることでしょう。

桑の葉でお茶を作る

桑の葉には血糖値を下げる効果がある物質が含まれているそうで桑の葉茶が通販でよく売られています。昨日、台風が来る前に庭の桑の木の剪定をし大量の葉っぱの始末に困り思いついたのが桑の葉茶の製造でした。
お茶の場合もそうですが、生の葉をそのまま乾燥させるのではなく、新鮮な葉っぱをただちに蒸気で蒸す工程が大切とのことです。酸化酵素を不活性化させるのが目的とか。蒸し器を台所の天袋から探し出すのもめんどうだったので、レジ袋に桑の葉をぎっしり詰めて電子レンジで1分ほど加熱しました。そしてそれをお日様に当てて干すのですが、昨日は干している途中で雨模様になったのでいったん取り込み冷凍にし、本日再度台風一過の晴天を利用して屋根の上で乾燥させているところです。
きのうは生乾きの桑の葉の一部をドライヤーで乾かし、次いでフライパンで空煎りしてみました。さっそくお茶にして飲んでみたらすっきり、さわやか味の桑の葉茶になっていました。嗅覚障害が治ってなく、香りはよく分からないのですが、これで血糖値が下がり、中性脂肪も下がるのなら安いものです。

子どものころお隣のおばあさんが初夏のころ山に行って「ニンドウ」を竹かごいっぱ採取して帰っていました。ニンドウとはスイカズラのことで漢方でも生薬として使うそうです。おばあさんはそれを一気に蒸してそのあと天日で乾燥させ年中お茶として飲んでいました。おいしいお茶だったので私も長年作ってみたかったのですが、「蒸す」という工程を忘れていてうまくいきませんでした。ニンドウはジャスミンそっくりの花がさく蔓草です。「蒸して干す」これさえ覚えておけばおよそどんな植物でもお茶になりますね。

2018年8月23日木曜日

大が小を呑む

庭のアマガエルを食べるのはヘビだけではありません。何と3センチくらいの土蛙が1センチくらいの子どもの土蛙を丸呑みしていました。個体が増えて餌が乏しくなり共食いしているのでしょう。ヘビは土蛙も食べているはずで、しょくもつ連鎖というけれどおよそ生物は常に他の命を奪うことでしか存在できません。悲しいけれど生命とはそういうもののんですね。

2018年8月22日水曜日

人生で出会った人々①ウド・ベンシュ(ドイツ人の友人)

70歳になったのを契機にこれまでの長い人生で出会った印象深い人々のことを記憶に留めておきたいと思い、ここに随時掲載させていただきたいと思います。もとより無名の一介の退職老人が自分の「交友録」など書いたところで「なにそれ?」と失笑を買うだけのことにしかならないのはよく承知しています。それでも有名人、普通の人々を問わず、私なりの印象深い出会いがあったことも確かなのでプライバシーには配慮しつつなるべく具体的なエピソードを語りたいと思います。
さて第1回目は旧友ウド・ベンシュ君。ドイツ人(1952-)1972年、まだ二十歳の若者だったドイツ人青年ウド君たち3人と最初に出会ったのはフランス・アルプス、モンブランの中腹にあるエギュ・ド・ミディという展望台でのことでした。私は東京の大学5年生、休学してアルジェリアに半年滞在したあとの3ヶ月の長い夏休み。ユーレイルパスを使って西ヨーロッパの各地を旅していた途中でのことです。
「写真を撮ってくれる?どこから来たの、西ドイツ、日本人?そうだよ……」。エギュ・ド・ミディ峰は欧州最高峰(4810m)のモンブランの中腹にあるとはいえ富士山山頂と標高がほぼ同じでそこまでロープウェイで一気に登れます。足腰の悪い老人でもアルプスの山々を見下ろす絶景のポイントで最高級の料理とワイン、コーヒーが楽しめるところが日本の山岳観光地との決定的な違いです。
ウド君たちは高校を出て地元市役所に就職したばかり。当時のドイツでは日常シーンで英語ができる人は少なくその後のドイツ旅行では苦労したものですが、ウド君たちは聞き取りやすい英語をしゃべってくれました。日独の若者4人がまるで10年来の親友のように楽しそうに歓談していたら、そこにスウェーデン人のおばあさんが加わってきました。
するとウド君は「先の大戦ではドイツが貴国にとんでもないご迷惑をかけ……」と謝罪を始めたのにはびっくり仰天。おばあさんは「何言ってんのよ、あなたまだ生まれてなかったでしょ?」と笑ってたしなめました。ドイツでは中学校あたりでそういう歴史教育をしていたのかもしれません。ともかく、それがウド君との生涯にわたる長いつきあいの始まりでした。

私は中学生のころドイツ文学に熱中し小説や詩を片っ端から読みました。ゲーテの「ファウスト」は中学生にはなかなか歯が立たない作品でしたが、トーマス・マンの「トニオ・クレエゲル」、ヘルマン・ヘッセの「郷愁=ペーター・カーメンチント」などはちょうど思春期から大人になろうとする時期の若者の心の躍動、挫折をもどかしいくらいロマンチックに描いていました。その魅力は20世紀前半のドイツ文学特有のもののように思われます。
中学生の私は主人公になったつもりで湖のほとりにある寄宿学校や友人との出会いを夢想したものですが、ウド君たちに出会ったとき、まさに小説を通じて育んできたことが目の前に実現した思いがしました。「ぜひドイツの我が家に寄ってほしい」という言葉に勇気づけられて、2週間後にはドルトムント近くのイザローンという町の駅頭に降り立ちました。駅まで迎えにきてくれていたウドに再会し、家に連れていってもらい、両親に紹介されました。
お母さんが作る家庭料理は「ドイツは料理がまずい」という定説を覆すもので、すっかり私はこの家の息子になってしまった気分でした。それ以来、ヨーロッパに行くときは必ずイザローンに寄りました。ある夏はいっしょにインスブルックの登山学校主催のハードな山岳トレッキングに参加したこともあります。
そのうち私も仕事が忙しくなったのとウドも結婚して娘3人のパパになり、お互い日々の生活に追われ次第に音信も途絶えてしまいました。しかし今から10数年前に思い切って電話したのをきっかけにまたメールでの交遊が復活しました。
ウドは仕事のストレスで市役所を早期に退職したこと、娘はそれぞれ立派に育ったこと、ダイアナ妃似だった奥さんも欧米人にありがちな堂々たる体躯になったとはいえ、控えめな眼差しは昔のままだということが分かりました。私をいつも暖かくもてなしてくれたご両親は認知症を患い、一人息子のウドの苦悩は私の苦悩と共通するものでした。

先日、私は近況を伝えるとともに近々機会があればドイツを再訪したいとメールしたのですが、まだ返信がありません。心配なのでこの秋にでも安いチケットを探して、我が青春のドイツの町を再訪したいと思います。

晩夏の庭

今まで自然災害とあまり縁がなかった岡山県ですが、予報では台風20号が岡山、兵庫辺りを通りそうです。例によって何の対策もできないし、通り過ぎるのを待つのみです。
カマキリが自転車のサドルに止まっていました。庭の夏スイセンは増えも減りもせず70年間、この時期ピンクの花を咲かせます。
庭の水栓のそばにヤツデとアジサイがあり、アマガエルの子どもがいっぱいいたのに今日見たら数が激減していました。よくみると50センチくらいの若いヘビがいてそいつがかたったぱしからアマガエルを食べているみたいです。このヘビは2ヶ月ほど前ににもいました。大きさは鉛筆くらいで自分と同じくらいの大きさのミミズを飲み込もうとしていました。どうもそれが生き延びて若ヘビになったようです。いちおう追い払ったのですが、その辺に隠れたのでまたすぐ出てくるでしょう。カエルも親になれるのは100匹に1匹くらいでしょう。自然の摂理はなかなか厳しいです。

2018年8月20日月曜日

dポイントカード続き

昨日ドコモショップでもらってきたdポイントカードの続編です。カードとして独立したものがまた1枚増えてしまいましたが、けさになって”おさいふケータイ”に組み込めないかと思ってやってみたら即登録できました。何だか7歳の子どもに返った気分で近所のローソンに行って記念すべき初買い物をしました。ロッテトッポを2個レジにもっていってスマホでピッと支払い。何だ、全然問題なく使えるじゃないか!ということで、結局dポイントカードの存在理由はありません。即刻財布から追放しました。ほかにもwaonのマークがついたカードが3枚、貯まらないのにタマルンなどという名前のカード、その他多数あり。
幼児にもどった私は、ポッキー2箱自転車のかごに入れてマドモアゼルの喫茶店へ直行、私の話を辛抱強く聞いてくれるマドモアゼルに1箱プレゼントしました。マドモアゼルは明日から10日間、両親や甥っ子とカナダへバカンスに出かけます。10日間も店が閉まるので私が快適に時間をつぶせる場所がなく困ったことになりました。

複雑怪奇dポイントカード

酷暑のあと朝20度前後まで冷え込む日がある不思議な夏ですが、早生の稲に穂が見え始めて季節は晩夏といったところです。

先日来、ドコモからdポイント3000点が8月末で無効になるとご親切なメッセージが繰り返しスマホに届きました。これらのポイントは使用期間と使い道に制限があるので早く使えということですが、ドコモのサイトの「ポイントを使う」というところを見ても、どうやれば実際に使えるのかまったく分からず、「そんなもので悩むのはばかばかしい」と無視。ところが有効期限が近付くにつれますますひんぱんにメッセージが届くので、本日夕方ついに接客態度最悪のドコモxx店まで田舎道を自転車をこいで行きました。「古希を迎えたジイサンがdポイントなどという訳の分からない、みみっちいポイントのためにこうして自転車に乗ってる」と思うと泣けてきました。でもローソンで3000円使えるのなら缶ビールがずいぶんたくさん買えるなあと気を取り直してショップへ。

みなさん通信大手のこんなポイントシステム、理解できます?ショップの木で鼻をくくったような中年社員はさも人をバカにしたような態度で何やらササッとカードをよこして「ハイ終わり」という感じ。私:「これでポイントがこのカードに移ったの?」と聞いたら、カードにポイント残が記録されているのではなく、カードのIDがドコモのポイント口座とひもづけられているだけということでした。要するにローソンでビールとかお茶を買うとその情報が即座にドコモにも流れていることになり、その情報提供の見返りに100円につき1円還元するということのようです。それにしてもなぜこんな似非通貨がはやるのでしょう。
日本はまだ現金でコンビニで買い物できますが中国とかスウェーデンでは急速にキャッシュレス化がすすみ、このごろ上海でコンビニにいくと自分などいかにも時代についていけてない老人(おまけに小日本人)だと思われているようでちょっといやですね。
とりあえず月末までにローソンでビールを買うのは忘れないようにしないと。

2018年8月15日水曜日

敗戦の日 土蜘蛛

終戦の日、台風の影響で恵みの雨が降りました。大体はこの頃をさかいに朝夕涼しくなり、秋の種まきの準備にかかるのですが、気力がわいてこないです。90歳前後の敗戦体験者の痛々しい、癒えることのない、PTSD 的告白の記事が新聞やネットニュースに載っているのを読むと落ち込みます。我々が生まれるほんの1、2年前の出来事です。

玄関わきの壁に一匹の巨大な土蜘蛛が張り付いていて、ドアを開け閉めしても逃げようとしません。丸々と太っているところをみると、卵を抱えている雌蜘蛛かもしれません。足を広げると10センチはありそうな官能的な姿態を思わずカメラに納めました。

歌舞伎の土蜘蛛は悪霊の化身として舞台の右ひだりにシャーッと糸を放ちますが、現実の土蜘蛛が歌舞伎みたいにシャーッとやるものなのか?謎です。真夏の太陽の熱でお腹の卵を温めている土蜘蛛の平和な午後。これを神の恩寵と言わずして何とよんだらいいのでしょう。(と、コーラン風に)

2018年8月7日火曜日

加古川に絶品かき氷あり

連日の猛暑にはぐったりです。こんなとき食べたいのがかき氷。子どものころ、岡山・細謹舎書店横にあったカニドン(現在はかつての店舗向かい2階で営業)でミル金を食べるのが夏の楽しみでした。2,3年前なつかしくて一度出かけたのですが子どものころのような感動はなかったです。
おとなになったらかき氷くらいではあまり感動できないものだと思っていたのですが、先日加古川の友人を訪ねたとき駅前のデパート、ヤマトヤシキ1階にある和菓子屋「三河屋」で宇治小倉ミル金を食べました。新雪がフワーっと重なったような食感で感動モノでした。わざわざそれを味わうために出かける価値あり(ミシュラン3星のこころ)と思いました。

2018年8月5日日曜日

アメリカESTA

カナダeTA(電子渡航認証)の続きですが、前回下記のように「滞在中の所持金」という項目を飛ばしたために「所持金ゼロ」と回答してしまった、と書きました。しかしその後他の3人分の申請書を記入したときも「所持金」の項目はありませんでした。「飛ばした」と思ったのはネット上にあったサンプル、あるいは引用画面に「所持金」欄があったので、「しまった」と思った次第です。

質問項目は本人が記入しているのか代理人が記入しているのかとか、年齢や職業によって以降の質問内容が変化するので、あるいは滞在費についての質問が出てくるのかもしれません。よくわかりません。ともかく残りの3人のうち2人は「引退」、1人は「12歳」で、当然職業に関する質問は出現しませんでした。認証も手数料7ドルの支払い完了と同時にOKになりました。
私の推測ですが、やはり「女性 独身 妙齢」の回答をシステムが「人間による審査」に導いたのではないかと思います。過去のカナダへの渡航歴や職種の詳細記載など見られたのでしょう。

カナダのeTAはこれでも生ぬるい方でアメリカのESTAでは皆様多くの方がびっくりされているのではないでしょうか?ネットでアメリカのビザ関連の記事を見ると実に多くの人が悩んでいることがうかがえます。昔からアメリカはビザ異常国でした。

私が一番最初にアメリカ観光ビザを申請したのは、カナダ・カルガリー滞在中のことで確か1973年。そのころは今のように面接予約とか160ドルとかの料金などはなかったのですがそれでも緊張しました。今でも名前を記憶しているのですが、マンジャフィコ*というイタリア系の領事殿直々の面接がありました。冷たい表情の男でアメリカで何をしたいのか?、働くつもりと違うか?(確かに当時は大学卒業直後で無職)などなど聞いてきました。

そして審査には1,2週間かかるから連絡があるまで待てと言われました。私はその場でビザがもらえると思っていて、ニューヨーク、アイスランド(レイキャビク)経由でフランスに行こうと予定を立てていたので、そんなに待てないからやむなく申請を取り下げました。なかなか簡単にはいかないなと思いながら、外で待ってくれていた従兄弟のKazと昼飯を食べるために近くのレストランにいったのですが、何と先ほどのマンジャフィコも来ていてびっくり。もちろん話かけたりしませんでした。結局フランス行きは経路を変えてモントリオール、アイルランド(ダブリン)、ロンドンを経てパリに行きました。(*注。マンジャフィコとはイタリア語でMangiafico つまり「いちじく喰いねえ!」という意味)

パリでは、今度こそと思いコンコルド広場に面した一等地にあるアメリカ大使館領事部へ行きました。ここも、どの国の領事館でも同じですが査証担当職員は領事の威を借りて高圧的。フランス人のオバハン職員があれこれ文句を言うので私も頭にきて(これがビザ申請では一番よくないのですが)、フランス語で「あなたが領事様ご本人ですか?そんなことを判断するのは領事の専権事項でしょ?」と言ってやったら、オバハンは豚が首を絞められたような声で他の同僚職員たちに向かって「このジャポネが私を侮辱した!悔しい、許せん!」と絶叫。私は唖然としました。騒ぎを聞きつけてかどうか知りませんがアメリカ人領事が出てきて「ここはパリなのであなたの個人ファイルを東京へテレックスで照会する。ついてはテレックス代として10ドル支払うこと」と言われ、またも私の怒りに火がつきました。今度は英語で「私の申請内容を信用しないのは勝手だけど、何で私が調査費用なんか払わないといけないの?」と異議申し立て。すると「航空便で問い合わせすると無料だが何週間もかかるよ」と言われ断念。テレックスとは何のことかすぐ分かる人はもうまれになりました。電報みたいなものです。電報がまた何のことかと問われると、、、

結局、生まれて初めてアメリカに行ったのは1976年の大阪サンフランシスコ姉妹都市提携30周年記念事業に参加するためにサンフランシスコ市から招待を受けたときでした。このときは所属していた大阪市立大学が渡航準備のいっさいをやってくれたのでビザもいつのまにか用意してくれていました。
それからしばらくして、アメリカは日本や西欧諸国民に対してはビザ免除プログラムというのを開始して入国審査の段階で「I-94W]という紙切れを渡す仕組みになりました。そして2009年に現在のESTA(電子認証)に変わり、最初は無料だったのが、20109月から14ドルと有料化されました。本来のビザも、記憶が正しければですが、昔はタダだったのに今では最低でも1万数千円取るようになっています。「貧すれば鈍す」。

無職の若者がアメリカ留学や長期滞在でビザ取得を考えているのならぜひ次のようなうわさがあることを知っておいてもらいたいです。ビザ取得には領事館で面接を受けなければなりませんが、そのとき担当者は申請者の普段の素行を調べるのにツィッターやフェイスブックを見るそうです。トランプ大統領の情報発信でもよく分かるように今やアメリカはツィッターを国家の意思伝達手段として最大限活用しています。情報収集でも活用しているのはあきらかです。


私の今日の記事もこういうブログでの発言であってもあまりよろしくありません。でも年を取りすぎているし、万一アメリカ入国審査で、「日本に帰る気がないのでは?」と疑われた場合はすぐさま12匹の猫ちゃんたちの写真を見せて、彼らがお腹をすかせて待っているからすぐ帰らないといけません、と説明するつもりです。

2018年8月3日金曜日

カナダeTA電子渡航認証の恐怖

いつもの喫茶店のマドモアゼルが8月末に両親と甥っ子を連れてカナダのハリファックスの知人宅を訪問する計画をたて、私もいろいろアドバイスしているところです。カナダに飛行機で行く場合は、入国ビザ(みたいなもの)を事前申請して承認を得ておく必要があります。アメリカやオーストラリアも同じです。
ところが正規のサイトは英語かフランス語で記入するようになっていて、それ以外の言語サイトは民間業者の代行で正規料金7ドルの10倍を巧妙に取られ、なおかつパスポートやクレジットカード情報も知られてしまうので、ぜひともカナダ移民省のホームページから英語サイトに入らなければなりません。

昨日夕方閉店間際に、私のスマホを使って、マドモアゼルのパスポート情報や質問に答え、クレジットカードで7ドル支払いも完了。すぐに「approved 」が来ると思いきや、「処理中、72時間以内に結果を知らせる」がきたのです!背筋が凍りました。ビザ申請でいったんつまずくと何をしてもネガティブ情報が上塗りされて下手をすると永久に渡航できなくなります。

家に帰って、悶々としながら、質問項目を思い返して、大変なミスをしてしまったことに気づきました。滞在中の所持金は?の項目があったのに気づかず飛ばしていたのです。デフォルトのゼロドル!と答えたことになり、そこが引っかかったに相違ありません。独身女性が所持金なしでカナダに来るのは歓迎されません。少々歳をとっていてもです。

私は安請け合いしてへまをしたことが申し訳なく、血圧は220にもなり、あらゆるサイトで調べたら暗い話ばかり。彼女が渡航できないならほかの3人だけで旅はできません。東京のカナダ大使館領事部はマニラに引っ越し、いっさい相談に応じません。一縷の希望は72時間以内に審査結果を知らせます、のメールが届くことしかありません。

そしてさきほど朝イチでマドモアゼルのサ店にいき、彼女に受信メールボックスを見るように言いました。結果は私の暗い予想に反してapproved(承認済み)でした!
今後5年間はカナダにいつでも行けます。

軽々できると思うことでもこういう責任の取りようがない事態を招くこともあるものですね。食欲も失せて一挙に3キロやせました!彼女はお礼にカレーを食べていけと言ってくれるのですがいまだ食欲ゼロです。