2021年6月30日水曜日

魑魅魍魎

 今年も迷惑害虫の季節到来です。草深い我が家では日替わりメニューで出没する彼らとの闘いが続いています。

先ずは定番の藪蚊。昔は蚊と言えばアカイエカが主流でしたが最近ではヤブ蚊の天下になってしまいました。彼らは獰猛なうえなかなか頭がよくて、私が車を出そうとドアを開けると必ず2,3匹が私より先に車に乗り込みます。そしてハンドルを握っていてはどうにも応戦できない私の手や足から思う存分血を吸って、私が車を降りるためにドアを開けるとさっさと彼ら(いや彼女たち)は車を離れ、産卵場所へ直行です。

 次はゴキブリ。イギリス・カナダ合作映画「裸のランチ」(クローネンバーグ監督、1991)にはタイプライターサイズの巨大ゴキブリが登場し、主人公である作家ウイリアム・リーと実存的に対峙します。何度みても飽きることのない魅力的な映画ですが、我が家の台所で夜な夜な活躍するゴキブリたちもなかなかの存在感があります。

以前は彼らを退治するのにママレモンの原液をかけて窒息死させていたのですが、後始末が大変。ところがコロナの流行のおかげでアルコール消毒スプレーが簡単に手に入るようになったので、今はこれが主力兵器です。私の存在に気づいてキッチンの片隅で“頭隠して尻隠さず”状態になっているゴキにアルコールをシュッと一吹きすると酔っぱらうのか動きが緩慢になります。そこを捕獲して窓の外へ放逐します。

次の大物は「裸のランチ」にも登場する巨大なムカデ。ムカデはゴキブリなどを補食するらしいので益虫とも言えるのですが、ヤツの強烈な顎で噛まれ毒液を注入されたときはたまりません。なぜ神様はこんな不気味なものを創造したのでしょう?

そして真打ちは猛毒のマムシ。マムシを見ない年はないくらい我が家ではお馴染みの最凶キャラです。先日も雨上がりの夕方、もうかなり薄暗くなって帰宅し、門扉を開けようとしたら何か異変を感じました。門扉の下に大きなマムシがとぐろを巻いてじっとしていたのです。踏みつけでもしたら一発でアウト、救急車のお世話になってしまいます。

マムシにかまれた人の入院体験記など読むと毒の強さは生やさしいものではありません。こんな危険なものが我が家に棲んでいるなんて!


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