今年は自動車運転免許証の更新年に当たり初めて教習所で高齢者講習なるものを受講することになっています。免許を取ってはや50年、いろんなことがありました。
40代のころはよくアメリカに出かけて長距離ドライブを楽しみました。なかでもアメリカ、カナダ国境をまたぐナイアガラの滝へのドライブは思い出すのも冷や汗ものです。滝近くのニューヨーク州バッファローで車を借りていざ出発。当時の職場の後輩君との気楽な2人旅。ほどなくナイアガラの滝に到着です。皆様ご存じのようにナイアガラの滝にはアメリカ滝と国境線をまたいでカナダ滝とがあり、見るべきは圧倒的にスケールが大きいカナダ滝です。
国境の検問所は20レーンぐらいのゲートがあり、ほとんどの車は止まることなくそのまま走り去っていきます。後輩君に「入国手続きはとくにないみたいだね」と言いながら我々はそのままナイアガラの滝を目指しました。でも何か変!バックミラーにパトカーらしき車がチラチラ。そのうちどこかへ行くだろうと思ってもつかず離れず。やばい!
ついに滝の真横にある駐車場に到着しました。するとパトカーから屈強そうな警官が2人我々の車に近づいてきます。何とピストルを構えているではありませんか!運転席に座ったまま窓を開けると、大男の警官が英語で何やら言っています。
これがアメリカの犯罪シーンでよく見るホールドアップか!などと人ごとのように感じつつ両手を挙げると、「なぜ国境検問所で止まらず強行突破したのか、パスポートを出せ」と命令してきます。「えっ?他の車は止まらずすいすい走り去っていたので私もそれに従いました」、「あれはカナダ国籍の車で、お前達は違うじゃないか」、「そうなんですか、知りませんでした、すみません」、「よし先導してやるから検問所まで付いてこい」となり、パトカーに守られ国境の出入国管理事務所へ舞い戻り無事入国手続きをしました。
悪意があってのことではないことを説明できたからよかったものの、下手をしたら牢屋にぶち込まれ日本国の領事館のお世話になるところでした。島国の日本では体験できない出来事でしたが、我ながら無鉄砲なことをしたものだと今でも思います。
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