コロナ禍で3年も人流がストップしていましたが、昨年の秋あたりから繁華街は訪日観光客でごった返すようになりました。私の身近でも年末にブロディとサラというカップルが来日。カナダの従姉の義理の孫になる若者たちです。日本の城に興味があるという彼らに国宝にして世界文化遺産でもある姫路城は外せません。姫路駅で落ち合い、遠目にも威風堂々の白鷺城に向かいました。
今時の若者は旅先で必要な情報は実にきめ細かく調べていて、あきらかに従姉(77歳)やその子ども世代(50代)とは違って、案内役などいなくてもスマホ片手にすいすいと旅を楽しんでいる様子でした。それに子どものころから日本のアニメや戦乱時代の武将ものゲームなどもあるのでしょう。私は日本史の細かいことを聞かれてたじたじでした。
姫路城の後は新幹線で岡山へ。定番の後楽園と新装なった岡山城や県立図書館を案内し、夕食後ホテルまで送りました。彼らは岡山の後は広島、福岡、長野と回り、成田から帰国する予定とのことでした。
さてここからの展開が外国人と日本人の気性というか習慣の違い、あるいは世代の違いなのか、何か変なのです。ホテルの入り口で「じゃあ気をつけて」、「ありがとう」の挨拶を最後に翌日になっても帰国間際になってもいっさいメール連絡がなく少々心配でした。カナダの親元にはどこかでわんこそばを100杯も平らげている楽しそうな写真が届いていて、それが転送されてきて、ああ元気に旅しているなと分かる始末。
こういう経験はカナダの若者に限らず、後楽園などで困っているヨーロッパからの観光客などを助けて感謝されメアドまで交換してもこちらからのメールに返信もくれない場合がほとんど。日本人ならほぼ間違いなく「先日は大変お世話になりました」みたいなお礼メールのひとつも送ってくるものですが……。
そう言えばアメリカのTVドラマ、“Sex and the City”など見ていると車の中で濃厚なキスをしている男女でも車から降りたら彼女が名残惜しげに後を振り向くなどまったくありません。そういうものなのでしょうね。“Out of sight, out of mind”「去る者日々に疎し」どころか、別れた瞬間にもう気分の切り替えができてしまう彼らはやはり日本人とは違うなと率直に思います。
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