2009年12月4日金曜日

中国婚活事情


 中国では一人っ子たちの晩婚化、非婚が深刻な様相を呈しています。親の庇護のもと、子どものころから習い事にせいを出し、有名大学に進学、さらに欧米や日本の大学院で経営学修士号などを取って大企業や政府機関に就職した鼻高々のエリート達。

 しかし彼らの親は泣いているのです。なぜなら自慢の一人息子あるいは娘はすでに薹(とう)が立って久しいというのに結婚話のケの字もない。

 そういう息子や娘の存在に目をつむる日本の親と違って、中国のお父さんやお母さんの行動力と力の入れようには感嘆させられます。げにすさまじきは親の婚活運動。

 最近訪れた上海。人民広場にはちょっと見渡しただけでも数百枚のA4サイズの”釣書”が張られていて、あまりの壮観に興味がわいて何が書いてあるのか、1枚の釣書を読んでみました。

 自分の子どものプロフィールにはおいしい言葉が列挙。高学歴、高収入、高身長は必須条件です。臆面もなく月収6千元(9万円、かなりな高収入)などと大書している、そんな彼(の親)がどんな女性を求めているかというと、

 要求:未婚、1980年以降生まれ、4大卒、容姿端麗、性格温和ではつらつ、親孝行かつ従順、官庁・大企業の正社員、薬剤師など専門的な資格があればなお良し、、、などと言いたい放題。

 何だかおかしくて手書きのプロフィールに見入っていたら、どこからか半ば老境にさしかかったおじさんがすっと現れ、満面の笑みをたたえながら私に秋波を送ってきました。「お宅のおじょうさんをぜひ私の息子に会わせてください」。

 肝心の高学歴かつ薹が立つた子ども達はこんなにも派手に自分達が売りにだされていることを承知しているのかどうかそこが知りたいものです。

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