2021年3月23日火曜日

水清ければ魚棲まず

早春の播州路の風物詩と言えばイカナゴの釘煮に尽きます。隣県の釘煮のことなどまったく知られていなかった岡山でも2000年ごろから、うわさがうわさを呼んで、家庭で釘煮を作るのが流行し始め、どこのスーパーでもイカナゴのシンコ(稚魚)が並ぶようになりました。ところが近年イカナゴはまったくの不漁で、シンコの値段が今ではキロ当たり4~5千円もするうえ、そもそも入荷自体がレアになってきました。

瀬戸内海からイカナゴが激減してしまった原因について兵庫県の水産資源管理当局の説明では、海水がきれいになり過ぎた結果だと結論づけています。海水中の窒素やリンなどの栄養塩が減った結果、プランクトンが減り、それを餌にするイカナゴも減ったという負の連鎖説です。

岡山のローカルニュースでも海苔について同じような話を聞きました。児島湾で養殖されている海苔が黒々と着色することなく色落ちが激しいのは、河川から流れ込む水がきれいになりすぎたせいだというのです。海水の貧栄養化に伴うイカナゴや海苔の不漁に対して兵庫県や岡山県当局は、今後は排水中の窒素やリンの含有率を人為的にコントロールする、つまりはきれいになりすぎた海に栄養塩を補給することでイカナゴ不漁問題、海苔の色落ち問題に対処する方針のようです。

一連の話を聞いて、私は「なるほど」と思う反面「海がきれいになりすぎてプランクトンが減り、海産物が不漁になった」という説が本当にそうなのか疑問に思います。というのも、そもそも日本の海、とりわけ瀬戸内海は高度経済成長時代以前、公害垂れ流し時代以前は透明で有機物に乏しい海域でした。またよく手入れされた山林から腐植有機物が河川を伝って海に流入する量は今よりずっと少なかったはずです。

水島コンビナートはまだなく、山紫水明の岡山。川の水は春夏秋冬サラサラ清らかに流れ、春にはシラスウナギが小川を遡上していきます。岡山はばら寿司に代表されるように昔からとびきり美味な魚に恵まれた土地でした。我が家も質素な暮らしながら夕食の主役は「下津井もの」の魚たち。このような体験的記憶を呼び起こすにつけ、イカナゴや海苔の不漁の原因を栄養塩の欠乏と断定する「水清ければ魚棲まず」説には少々首をかしげたくなります。


2021年3月11日木曜日

YouTubeで高校やり直し

1964年(昭和39年)、普通科高校に入学した私は、数学や理科諸科目が中学時代とは別物の難解さの固まりであることにその後4年間(高校3年プラス浪人)苦しめられました。歯が立たなかったのです。70歳をとうに過ぎた今でもときどき夢でうなされます。とりわけ数学で習った指数、対数、三角関数、微分積分、ベクトル、虚数などあれはいったい全体何だったの?というぐらい当時の私には不明なものでした。

それが人生の終盤になって暇もでき、テレビも政治もコロナ問題も、さらには映画や読書までほとんど興味がなくなった現在、かつてまったく理解できなかった数学のいろいろな概念がしきりに私にその存在をアピールしてくるようになってきました。素数のことを知れば知るほど宇宙は素数で記述されているとか、「博士の愛した数式」(小川洋子)に出てくる“ネイピア数”とか“オイラーの公式”などの不思議さがワイドショーなんか見ているよりよほど面白くなってきました。

とはいえ元々の数学音痴が治った訳ではありません。とりあえず高校や大学の入試問題を解いてみる実践作業が必要です。そして出会ったのがYouTubeの入試問題解説の多くのチャンネルです。あらためて、高校入試の定番、因数分解が論理を問うというより実は暗記問題だったなどということに今頃気付いてびっくりしています。視聴者の数をかせいでいる名物ユーチューバー達は本当に教えるのが上手!!

中でも私が気に入っているのが「数学を数楽に」というチャンネル。そこに寄せられているコメントを見ると、私のような高齢の固定ファンが大勢いるものですね。みなさんやはり死ぬ前に今一度若かりしころ悩んだ数学の問題に取り組みたい欲求にかられるものと思われます。

英語に関しても数学同様すばらしいチャンネルであふれています。特に発音トレーニング系の番組を見ると、中学高校時代のあのジャパニーズ・イングリッシュはいったい何だったのか、いかに貧しい教育しか受けてこなかったかを思い知らされます。ふたつだけご紹介します。[英語発音コーチ]セイダイ音声学、Yumi’s English Boot Campは絶対お奨めです。あなたの英語が変わります。つくづくいい時代になったものだと感激する毎日です。


2021年3月3日水曜日

中性脂肪450

 昔から血中の中性脂肪(TG)がとても高く、昨年から処方薬を服用しています。しかし最近は毎日山や田舎道を激しく歩いているので、TGが正常化しているかどうか確認のため、独断でこの1か月間薬の服用を中断しました。

そして本日の健康診断の結果はガーン!中性脂肪が激増!医師は「薬をちゃんと飲んでますか?」と疑いの目で聞いてきます。自分で実験しているとも言えず、「はい」と虚偽返答。「薬を増やした方がいいなあ」と先生。いまさら実は、とも言えず黙っていたら、「採血のタイミングで数値が変動することもあるので様子見しましょうか」とのお言葉が。

ウォーキングではTGが下がらないことがはっきりしたので、薬を飲むことにしました。気分がもやもやするので精神安定剤のデパスを飲んでもう寝ます。

2021年3月2日火曜日

笠井山展望台

 岡山市北部にある笠井山とか金山は岡山の西に住んでいる私としては行きにくい山々でした。でも今日は車で60年ぶりに来てみました。無惨というくらい荒れ果てた場所になっていました。

どこの山も同じですが木々が生い茂り温帯ジャングルになっています。
むかしのように薪拾いに山に人が入らないうえに、あろうことか展望台の周囲にソメイヨシノなどが植えられいっそう視野を遮っています。
山の木を切り倒す運動を提唱したいものです。

笠井山は中学校時代か高校生のころ遠足で来たことがあるのをどなたか覚えておられないでしょうか?

山のてっぺんで石の上に転んで、すね坊さんがぱっくり開いてしまい、妹尾の家に帰ってから、近所の大橋医院に駆け込みました。大橋先生は「こんなのは麻酔しないで縫う方がよくくっつく」と言って、釣り針みたいな太い針をブスッと割れたひざの分厚い皮に通して縫ってくれました。一発で治りました。むかしの医者はすることが荒っぽかったけど、治すのも上手だったと思います。今も大橋医院はあります。