2012年10月18日木曜日

不思議の国のアリス症候群

スマホにかえて以来2ヶ月になりますがあることに気づきました。かつて20代から50代にかけて、近眼のち老眼になって、車を運転するにしても読書するにも眼鏡をかけたり外したり、視力に不自由していたのですが今ではスマホの極小フォントが何の苦もなく読め、なおかつ中距離、遠距離/昼間、夜間ともとてもよく見えます。いずれの場合も眼鏡不用、裸眼です。かつては虫眼鏡を要した保険の契約書条項もばっちり。

つまり視力に関して言えば10歳ころのベストの状態に戻っているのです!どういうわけでしょうね。ふつうは歳をとると水晶体が弾力を失いピントを合わせる機能が落ち固定焦点化してくるのが常識のはずなんですが。運転免許証に昔は必ず書かれていた「眼鏡等」の制限も50歳ごろから記載されなくなりました。

視力の問題とは別にものの見え方についても幼児時代にも不思議な体験をよくしていました。和室に転がって障子の桟を眺めていると、障子がミニチュア化して見えるのです。通常サイズの障子とミニチュア化した障子が同一の視野のなかに併存して、どっちが本当の障子かなあとよく考えていました。6,7歳ごろになったらそういう経験はしなくなったのですがそれから数十年、いつもあれは何だったんだろうと時折思い出していました。

ところが最近、そういう現象はよくあることでちゃんと名前まで付いていることを知りました。「小視症」といって幼児によくある現象です。子供が「ものが小さく見える」などと訴えるので親は視力異常と思って眼科に連れていくのですが、目を検査しても異常は発見されません。「ものが小さく見える」で検索すると多数の例が出てきます。

http://soudan.qa.excite.co.jp/qa6516823.html?order=DESC&by=datetime
の例では視覚異常だけでなく、時間の感覚まで早くなったり遅くなったりする症状が報告されていて興味深いです。いずれにしても小学校に上がるくらいの年齢になればいつのまにか解消するようです。「小視症」で説明がつくのが「不思議の国のアリス」だそうです。
「不思議の国のアリス症候群」参照。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%8D%E6%80%9D%E8%AD%B0%E3%81%AE%E5%9B%BD%E3%81%AE%E3%82%A2%E3%83%AA%E3%82%B9%E7%97%87%E5%80%99%E7%BE%A4
上述例のようにいろいろなバリエーションがあるそうですが、現象の発生メカニズムとしては中枢神経系の情報錯乱に行き着くようです。幼児の脳は未発達なのでものの見え方の基準がしっかり確立していないからイメージ(像)の誤処理が起きるのだと思います。またヘルペスウィルス(EBウィルス)の感染が関与している例も説明されているので私の場合もそれだったのかもしれません。

そして64歳の今の私は網膜上のピンぼけ画像を非常に鮮明な画像に合成するだけの高性能画像処理エンジンを獲得したということかな?ひとくちに老化現象といってもいろんな不思議なことが起こるものです。

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