2008年2月5日火曜日

毒餃子事件

 今回の農薬混入餃子事件では今のところ死亡例が報告されていないのはほんとうに運がよかったとしか言いようがありません。

 連日の報道をみていて気になることがありました。繰り返される食の安全をおびやかす事件に対し、テレビ局が買い物客にインタビューすると決まって、「私たち消費者は何を信じていいのか分かりません」というお決まりのコメントが返ってきます。

 でもこれって変。「何を信じるか?」と問われれば「自分を信じる」しかないでしょう。自分の鑑識眼、経験、味覚、嗅覚、臭覚、値段とのバランスなどを総動員して。

 口に入れたとたん異臭や変な味がしたら即座に吐くこと。これは意識しなくても体がかってにやってくれます。胃の中に入っても胃が「これはダメ」と思えばちゃんともどしてくれます。逆にいえば胃が受け付けてくれたものは少々賞味期限が過ぎていようが多少品質に問題があろうが大丈夫。

 それなのに今回の毒餃子事件で被害者は2通りに別れました。「変な味がしたのでもどした人」と「変な味がしたけれど食べてしまった人」に。食べてしまった人はおそらく「これは生協で買ったから」とか「JTが輸入した食材だから安心」と思ったのでしょう。恐ろしいことです。

 この点、中国の庶民は日本人よりはるかに敏感に食の安全に対して自衛策をとっています。場末のこきたない食堂の店先でおばちゃんがせっせと餃子を作っている。でもよく見ると野菜を徹底的に洗っています。日本人の目から見ると野菜を洗剤で洗うことの方が怖いのですが・・・ 

おいしいウーロン茶も一煎目は惜しげもなく捨てます。何故と聞くと「だって茶葉についたほこりやゴミ、農薬はまず熱湯で洗い流さないといけないでしょう」。  

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