2015年4月25日土曜日

ペデストリアンデッキ


ペデストリアンデッキ

老朽化した岡山市民病院が5月7日山陽本線長瀬駅そばに移転新築オープンするそうです。救急患者を24時間受け入れてくれる病院が交通の便利がいい場所にできるのは心強いものです。しかし……。

オープンに先がけて市の広報誌とともに新病院の紹介パンフレットが配達されましたがパンフレットを読んでいて気になる言葉がありました。

「ペデストリアンデッキ」。生まれて初めて目にする言葉でびっくりしました。何のことかというと北長瀬駅と病院を結ぶ連絡橋のことでした。いったいなぜ病院の広報担当者はこんなこむずかしいカタカナ用語を年寄り相手の病院の紹介記事に使用するのか理解に苦しみます。

そもそも辞書に載っている単語なのかどうか最新の広辞苑を開いてみたら確かに見出し語にありました。しかしこの言葉はWikipediaによると和製英語とのことです。そこに掲載されている写真は何のことはない横断歩道橋そのものです。

連絡通路、歩道橋、陸橋(少し古いが)とちゃんとした日本語があり定着しているのにも関わらず市民病院の広報誌になぜこんなめくらましの言葉が必要なのでしょう?おそらく設計図か計画書に技術者がそんな言葉を書き込んでいたのをそのまま広報誌に使ったのでしょう。何となく新しくてすばらしいものができたと市民が感心してくれることを望んで。

その一方、同じ広報誌に診療科目の案内もありますが、そこには「標榜診療科」と記してあります。この「標榜」という言葉も病院関係者のお気に入りの言葉です。あえて標榜している科目があるということは実は陰でこっそり診察してくれる科もありますよ、という意味なのかと勘ぐりたくなりますが実際はただ単に慣習としてこんなこけおどしの漢語を使って病院の立ち位置をアピールしているだけのことです。

このパンフにはもう一つ重大な配慮に欠ける点があります。「二人主治医制」つまりかかりつけ医を持ち、市民病院にくる際はかかりつけ医に紹介状を「お願いしましょう」と書いています。では紹介状なしで受診したら特別の負担金を取られるのかどうか明記していません。病院に電話して確認したら「取る」とのことでした。市民目線に立たないパンフを採点すると65点ぐらいでしょう。

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