2018年10月7日日曜日

追悼・鬼才木彫家が残したもの・小林陽介遺作展

日曜日朝のNHK教育でやっている日曜美術館。各地で開催中の特別展の紹介は美術に触れるいいきっかけになります。こういう番組を続けられるのはNHKならではです(いつも文句を言ってますが)。

牛窓にある瀬戸内市立美術館で9月1日から10月21日まで、木彫家・小林陽介の遺作展が開かれているのを番組終わりの紹介コーナー、アートシーンで知り、さっそく出かけました。車がないので電車とバスを乗り継いでいかざるをえない牛窓ですが、庭瀬駅から乗り換えなしで邑久駅まで約30分、バスに乗り換え25分ほどで牛窓に着きます。

実は小林陽介という彫刻家がいたことなどまったく知りませんでした。しかも昨年(2017)夭折。瀬戸内美術館は早くから小林陽介を積極的に紹介してきた希有な美術館です。会場に入ったら岸本員臣館長がちょうど解説を始めたところでした。私はもともと彫刻は絵画ほど好きではないのですが、そうした先入観は今日で捨てました。びっくり仰天です。実物の彫刻に刻まれたノミ跡に作家の息づかいを感じます。

私は館長先生をつかまえていろいろお伺いしたのですが予備知識ゼロの私に丁寧に応対してくださいました。作品のほとんどが個人蔵で前回、瀬戸内美術館で展覧会をしたときに出品した作品が今はだれが所有しているのかまったく分からないケースもあるそうです。ふつうの人がふつうに買っていったものが、持ち主の死に際して死蔵されたか粗大ゴミ扱いで捨てられたのかもしれません。

私は小林の作品が世界的な評価を受けるようになるのにそれほど長い年月はかからないだろうと確信しました。

会期は今月21日まで。もういちど見に行きます!



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