2018年8月5日日曜日

アメリカESTA

カナダeTA(電子渡航認証)の続きですが、前回下記のように「滞在中の所持金」という項目を飛ばしたために「所持金ゼロ」と回答してしまった、と書きました。しかしその後他の3人分の申請書を記入したときも「所持金」の項目はありませんでした。「飛ばした」と思ったのはネット上にあったサンプル、あるいは引用画面に「所持金」欄があったので、「しまった」と思った次第です。

質問項目は本人が記入しているのか代理人が記入しているのかとか、年齢や職業によって以降の質問内容が変化するので、あるいは滞在費についての質問が出てくるのかもしれません。よくわかりません。ともかく残りの3人のうち2人は「引退」、1人は「12歳」で、当然職業に関する質問は出現しませんでした。認証も手数料7ドルの支払い完了と同時にOKになりました。
私の推測ですが、やはり「女性 独身 妙齢」の回答をシステムが「人間による審査」に導いたのではないかと思います。過去のカナダへの渡航歴や職種の詳細記載など見られたのでしょう。

カナダのeTAはこれでも生ぬるい方でアメリカのESTAでは皆様多くの方がびっくりされているのではないでしょうか?ネットでアメリカのビザ関連の記事を見ると実に多くの人が悩んでいることがうかがえます。昔からアメリカはビザ異常国でした。

私が一番最初にアメリカ観光ビザを申請したのは、カナダ・カルガリー滞在中のことで確か1973年。そのころは今のように面接予約とか160ドルとかの料金などはなかったのですがそれでも緊張しました。今でも名前を記憶しているのですが、マンジャフィコ*というイタリア系の領事殿直々の面接がありました。冷たい表情の男でアメリカで何をしたいのか?、働くつもりと違うか?(確かに当時は大学卒業直後で無職)などなど聞いてきました。

そして審査には1,2週間かかるから連絡があるまで待てと言われました。私はその場でビザがもらえると思っていて、ニューヨーク、アイスランド(レイキャビク)経由でフランスに行こうと予定を立てていたので、そんなに待てないからやむなく申請を取り下げました。なかなか簡単にはいかないなと思いながら、外で待ってくれていた従兄弟のKazと昼飯を食べるために近くのレストランにいったのですが、何と先ほどのマンジャフィコも来ていてびっくり。もちろん話かけたりしませんでした。結局フランス行きは経路を変えてモントリオール、アイルランド(ダブリン)、ロンドンを経てパリに行きました。(*注。マンジャフィコとはイタリア語でMangiafico つまり「いちじく喰いねえ!」という意味)

パリでは、今度こそと思いコンコルド広場に面した一等地にあるアメリカ大使館領事部へ行きました。ここも、どの国の領事館でも同じですが査証担当職員は領事の威を借りて高圧的。フランス人のオバハン職員があれこれ文句を言うので私も頭にきて(これがビザ申請では一番よくないのですが)、フランス語で「あなたが領事様ご本人ですか?そんなことを判断するのは領事の専権事項でしょ?」と言ってやったら、オバハンは豚が首を絞められたような声で他の同僚職員たちに向かって「このジャポネが私を侮辱した!悔しい、許せん!」と絶叫。私は唖然としました。騒ぎを聞きつけてかどうか知りませんがアメリカ人領事が出てきて「ここはパリなのであなたの個人ファイルを東京へテレックスで照会する。ついてはテレックス代として10ドル支払うこと」と言われ、またも私の怒りに火がつきました。今度は英語で「私の申請内容を信用しないのは勝手だけど、何で私が調査費用なんか払わないといけないの?」と異議申し立て。すると「航空便で問い合わせすると無料だが何週間もかかるよ」と言われ断念。テレックスとは何のことかすぐ分かる人はもうまれになりました。電報みたいなものです。電報がまた何のことかと問われると、、、

結局、生まれて初めてアメリカに行ったのは1976年の大阪サンフランシスコ姉妹都市提携30周年記念事業に参加するためにサンフランシスコ市から招待を受けたときでした。このときは所属していた大阪市立大学が渡航準備のいっさいをやってくれたのでビザもいつのまにか用意してくれていました。
それからしばらくして、アメリカは日本や西欧諸国民に対してはビザ免除プログラムというのを開始して入国審査の段階で「I-94W]という紙切れを渡す仕組みになりました。そして2009年に現在のESTA(電子認証)に変わり、最初は無料だったのが、20109月から14ドルと有料化されました。本来のビザも、記憶が正しければですが、昔はタダだったのに今では最低でも1万数千円取るようになっています。「貧すれば鈍す」。

無職の若者がアメリカ留学や長期滞在でビザ取得を考えているのならぜひ次のようなうわさがあることを知っておいてもらいたいです。ビザ取得には領事館で面接を受けなければなりませんが、そのとき担当者は申請者の普段の素行を調べるのにツィッターやフェイスブックを見るそうです。トランプ大統領の情報発信でもよく分かるように今やアメリカはツィッターを国家の意思伝達手段として最大限活用しています。情報収集でも活用しているのはあきらかです。


私の今日の記事もこういうブログでの発言であってもあまりよろしくありません。でも年を取りすぎているし、万一アメリカ入国審査で、「日本に帰る気がないのでは?」と疑われた場合はすぐさま12匹の猫ちゃんたちの写真を見せて、彼らがお腹をすかせて待っているからすぐ帰らないといけません、と説明するつもりです。

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